手元に来たので半日程キャブレターセッティングを実施
MJ 160
NJ NYEH4
SJ 58
AS 3周戻し
この状態で乗れなくはないくらいになったのだが……
現状の問題点
旧型125の時は全域で気になる部分は無い所まですんなりとセッティングすることはできたが、この新型は一筋縄ではいかなかった
ある程度回した状態かつアクセル開度が多い状況では気にならないのだが、ややこしい難所をヨチヨチと移動する、所謂ナメクジスピードの走行で気になる部分が出てきた
1.アイドリングスクリューをゴン締めしないとアイドリングしない
2.アクセルを閉じて回転が落ち着いてから数秒後、更に回転が落ちる
3.回転が低い領域を長く使ってると開け始めでビショビショモケモケ
全閉、低開度走行でこうなるときはどう考えてもスローが濃いだろ
そう思って#58から番手を下げると開け始めから半開までの燃調が薄くなってしまうようで粘らなくなる
針で帳尻を合わせようとすると今度は極微開だけがビショビショになったり、微開良くなったと思ったら半開以前からめちゃくちゃ早く吹け上がったりとあちらを立てればこちらが立たずといった具合
そこで冒頭のセッティングに落ち着いたのだが、依然として微妙に乗りにくい
空ぶかしを随時入れるか、ナメクジスピードを引退すれば良いのだが、両方実現不可能なので対策することとした
ナメてんじゃねーぞ。俺をてこずらせやがって。
対策内容の選定
通常であれば、純正設定にあるMJ NJ SJ ASを取り扱い説明書に記載されてる各開度担当表を見ながら気になるポイントを司る部品を交換していくことであらかた調子のいい所までいけるはず、なんだけどそういかなかった
これは以前セッティングに口出ししていた、まーてぃんRクンの2023 YZ125Xでも同じ様な感じで、あともう一歩が詰めきれない
いよいよPWKは見限って信頼と実績の神キャブレターMIKUNI TMXを新品購入するか、と値段を確認して思いとどまる
まあまあ高い。
この衝撃により俺のシナプスがうなりをあげる
「そういえば、モトクロッサーのYZ125の方はキャブレターセッティングがちがったよな。」
こりゃいけない!キャブレターセッティングの師匠ティンコさんに相談や!!!と
光の早さで取り扱い説明書を見比べ、LINEで送りつけた
【YZ125】
メインジェット #160
ジェットニードル - クリップ段数 NYDF-2
カッタウェイ #7
パイロットジェット #75
エアスクリュー戻し回数 2-5/8
【125X】
メインジェット #162
ジェットニードル - クリップ段数 NYEE-2
カッタウェイ #65
パイロットジェット #60
エアスクリュー戻し回数 2
冒頭のセッティングと表記が違うのは許してくれ
直すのがめんどくさい
注目すべきは"カッタウェイ"
無印 #7
X #6.5
(取り扱い説明書には65と書いてあるが、実際は6.5である)
このカッタウェイ、何か、といいますと、ざっくり言うと全閉から半開までの間で、スロー系統と針含むメイン系統の燃料吐出バランスを決めてます
番手が小さくなるとアイドルポートに強い負圧がかかり、燃料が濃くなっていくそうな
だから、カッタウェイ番手が低ければ、スロージェットの番手も下がる
逆に、メインノズルの負圧は下がるため、低開度時に針の領域は薄く出るそうな
すなわち、針は番手があがる
(ティンコさん調べてくれてありがとう。)
それともう一つ気になる話
YZ系のPWKに使われているスロットルバルブには、真ん中の切り欠きが無いのだが
↓
YZ系の#7
幅 2.5ミリ
深さ 1ミリ
これがあるとアイドルポート付近の負圧を安定させるとのこと
ふーん
今なやんでる領域に影響大なパーツである事は間違いない
何故Xが#6.5になってんのかわからんが、試してみる価値はありそうだせ!ってことで、試しにYZ系#7を注文した。
これに切り欠きを手削りで作ってキャブレターセッティングをし、全閉と低開度から半開以上までのバランスを整える作戦
ちなみに、このPWKには半開以上からキャブレターが勝手に燃調を濃くする機能がついているのだが、無印は機能させ、Xは全域で殺しているそうだ
メインジェットの番手が違うのはそのせいであると思われる
故に、無印のセッティングはXにそのまま使うことはできない
(ティンコさん教えてくれてありがとう)
テスト一回目
このように図工△の腕前で溝を掘る
まずまずです
そしてキャブレターセッティングを実施
MJ 162
NJ EE 4
SJ 55
AS 2.5
カッタウェイ #7
全閉の濃過ぎるフィーリングは冒頭のセッティングよりもかなりマシになった
スローは本来上がるはずだが、溝入れの効果でカッタウェイ#6.5とさほど変わらない数字になった
が、まだ全閉で微妙〜に濃い感触
3/8前後から急激にふけ上がるフィーリングは悪化してしまったので針を濃く振っていった
メインも濃くした
多少改善したものの、速くなってしまったのは変わらず
結果、まだ改善の余地あり。
この日、スローの番手が足らなかったので一旦終了した
Vol.2に続く